1.目 的
競技者のトレーニングやコーチング及び健康・体力づくりを目的としたスポーツ活動等の現場において、スポーツ医・科学に関する最新の研究成果を適切に反映させることができるよう、スポーツ医・科学サポート体制の充実・拡大を図り、競技力の向上と豊かなスポーツライフの形成を支援する。
2.内 容
(1)加盟団体等が実施する競技力向上事業や地域スポーツ振興事業等において、スポーツ医・科学の理論に基づく指導、助言を行うため、専門的指導者(サポートスタッフ)を派遣する。
(2)スポーツ医・科学の理論に基づく指導、助言を行うことができる専門的指導者をスポーツ医・科学委員会委員を中心に確保し、スポーツ医学、スポーツ科学、スポーツ栄養、スポーツマネジメントの4領域からサポートチームを編成する。
(3)ホームページやメール、広報誌等を通じてスポーツ医・科学情報を発信する。
3.経 費
派遣に係るサポートスタッフの所属先から派遣先までの旅費及び謝金は、公益財団法人福岡県スポーツ協会が予算の範囲内で負担する。
派遣対象事業
○ 競技団体主催強化事業等
・ 一貫指導体制整備促進事業における指導
・ 国体選手団研修会における指導
○ 郡市体育・スポーツ協会主催事業等
・ 地域スポーツ振興事業における指導
・ 指導者研修会における指導
○ 学校体育団体主催事業等
・ 高校総体監督会議等における指導
・ 高校スポーツ充実強化事業における指導
○ 国民体育大会等
・ 本部帯同メディカルサポート員の派遣
・ 本部帯同科学サポート員の派遣
指導・助言内容
○ スポーツ医学領域
・ スポーツ外傷及びスポーツ障害の予防について
・ スポーツ障害後のリハビリテーション及び再発予防について
・ 運動中の熱中症対策について ・ アンチドーピングについて
○ スポーツ科学領域
・ 競技特性等に応じたフィジカルトレーニングプログラムの作成と指導について
・ 実力発揮のためのメンタルトレーニングについて
・ 画像によるスキルアップ(技術クリニック)のための動作分析について
・ 健康・体力づくりのための運動処方について
・ 試合期に向けたコンディションの整え方について
○ スポーツ栄養領域
・ トレーニングの内容に応じた食生活について
・ 試合に向けた食生活、食事について
・ サプリメントの摂取法について
○ スポーツマネジメント領域
・ 映像等によるゲーム分析・戦術分析の方法について
・ 組織運営及び競技力向上のためのチームマネジメントについて
競技能力を高めるために薬物などを使用することです。ドーピングを禁止する理由は、次の4つがあげられます。
1.競技者への健康を害する
薬の乱用はリスクがあって、体を壊してしまう危険性もあるために禁止されています。
2.フェアプレーの精神に反する(不誠実)
スポーツ界はドーピングに対してはっきり反対していますので、大会に出場するためにはドーピング禁止規定を守ることが条件です。スポーツ界の参加資格としてみんなが守っている禁止規定を、自分だけこっそりと守ろうとしないでゆうりになろうとすることは、不誠実です。
3.反社会的行為(社会悪)
特に一流スポーツ選手は、一般の人々や青少年に対するモデルという役割があります。選手らが薬を使って一流になっているとすれば、必ずそれをまねする人も出てきます。人々は、選手らの活躍を期待し、応援してくれます。ドーピングしないと大会に参加したり、勝利できないようでは、スポーツ文化は崩壊してしまい ます。
4.スポーツの固有の価値を損ねる
2003年に制定された「世界アンチ・ドーピング規定」の中には、ドーピングがスポーツ固有の価値を損なうから禁止すべきだと示されています。そのスポーツ固有の価値には、「倫理観、フェアプレー、誠実、健康、優れた競技能力、人格と 教育、喜びと楽しみ、チームワーク、献身と真摯な取り組み、規則・法規への敬意、自他への敬意、勇敢さ、共同体・連帯意識」があげられ、これらの価値がスポーツの中でまた、スポーツを通じて培われることが期待されています。
*「アンチ・ドーピングガイドブック2006」より引用
このようなことから、次のような活動が実施されています。
■禁止リストの作成
禁止物質・方法を示したもの
■ドーピング検査
競技会ドーピング検査…競技終了後に実施されるもの
競技外ドーピング検査…提出された練習場所や宿泊場所の居場所情報をもとに抜き打ちで実施されるもの
*検査によりドーピングが行われたことが立証されると、制裁期間中は、競技会への参加はできなくなります。
■禁止薬物の治療目的使用の適用措置(TUE)
*禁止物質・方法であっても、事前に所定の手続きによってTUEがみとめられれば、例外的に使用することができます。
*禁止薬物リストや禁止薬物の治療目的使用の適用措置申請書については下記より取得することができます。
・日本アンチドーピング機構(http://www.playtruejapan.org/)
福岡県内では現在、188名が(公財)日本スポーツ協会の公認資格を取得し、スポーツドクターとして活動しています。
*連絡先・専門分野については、(公財)日本スポーツ協会のホームページを御活用ください。
(公財)日本スポーツ協会 スポーツドクター紹介
(http://www.japan-sports.or.jp/doctor/)